河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
奄美大島・役勝川で行った沖積砂礫河川の川(瀬・淵)づくりとその有効性
福留 康智宮崎 慈子藤田 真二
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2022 年 28 巻 p. 187-192

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抄録

治水と環境の両立を目指した川づくりにおいて,沖積砂礫河川(Bb型)の面的な河床形態の変化を創出・維持することが課題として残されている.本研究では瀬淵が喪失し河床が平坦化した奄美大島の役勝川においてリュウキュウアユの産卵場の創出・維持も目的として実施された川づくりが河床形態・対策工とも長期的に維持されていることに着目し,その安定理由及び治水・環境面の改善対策としての有効性を考察した.対象区間は交互砂州の形成区間で,水路形態は河道の湾曲部外岸側を淵として周辺の安定した地形を模した蛇行形態で繋いで設定した.対策工は石材で構築し,自然の営力を踏まえて,瀬には産卵場に必要な砂利を堆積させるために,礫が安定するメカニズムを参考に置石工を設置した.また,淵には自然にみられるM型淵が創出できる構造で水制工を設置した.このような自然に近い構造とした結果,現在に至る8年間に亘って対策工,瀬淵の形態・状態が安定し,産卵場も維持されている.

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© 2022 土木学会
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