2024 年 30 巻 p. 323-328
河道の流下能力向上のために高水敷切り下げや樹木伐採等が実施されるが,出水時における掘削地盤面への土砂再堆積や草本・木本の進入による河道断面の再縮小が課題となっており,維持管理に有効な掘削断面形状の知見が必要である.本研究では,高水敷の一部を水平または斜めに切り下げた領域を水平中水敷,斜め中水敷と定義し,両者の土砂再堆積特性を水理実験により比較した.斜め中水敷は水平中水敷に比べ土砂堆積が少ないが,低水路際に植生がある場合には,植生区間内の下流側に向けて明瞭な水平渦が発達し多量の土砂堆積が生じた.これは低水路際植生による抵抗が低水路と中水敷の主流速差を拡大したことに加え,植生内部と植生背後の剥離域に砂が堆積しやすかったためである.