河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
点群データを用いた瀬・淵の定量的な抽出に向けた基礎的検討
森本 洋一鈴木 敏弘槙島 みどり中村 圭吾
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 30 巻 p. 47-52

詳細
抄録

河川水辺の国勢調査の水域調査では,早瀬や淵といった魚類等の生息場に重要な環境要素を調査しているが,その調査方法は調査員の経験に委ねられた定性的なものとなっている.本研究では,セグメント1河川の九頭竜川及び天竜川上流を対象に,水理計算を用いない簡便な方法として,ALBの点群データから「水深」,「水面勾配」,「河床勾配」,「水面の凸凹の度合い」の4つの物理的指標を求め,これらの 指標が水域調査における早瀬や淵の判読に活用可能か検討を行った.検討の結果「水深」「水面勾配」は早瀬や淵の判読に活用可能であることがわかった.さらに,これらの物理的指標から「水深比」と「水面勾配比」を算出し,閾値を設定することにより,比較的精度よく早瀬・淵の判読を実施することができた.

著者関連情報
© 2024 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top