2025 年 31 巻 p. 427-432
本研究では,滋賀県高時川の霞堤群を対象に霞堤周辺の流況分析を行った.分析にあたり,①一次元流(河道)と二次元流(氾濫域)を併用した解析モデルと,②河道・氾濫域を一体的に扱った二次元流モデルとの計算結果を比較した.②の二次元モデルでは,構造格子・非構造格子との比較も行った.この結果,両モデル間で遊水地内の最大浸水深が異なり,一次元+越流公式では過小に表現される結果が得られた.また,二次元一体解析での構造格子・非構造格子の比較では,非構造格子の場合の方が流入出ともに水がスタックすることなくスムーズな流れ場を表現できることが示唆された.霞堤の機能評価において内外水氾濫の排水機能は重要な要素であり,流域治水の実務において霞堤周辺の流況を分析する際には,非構造格子の二次元一体解析の活用が有効であるケースが存在することが明らかとなった.