河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
多摩川水系河川整備計画における環境定量目標の設定について
中村 宙太郎, 大浪 裕之, 佐々木 昇平
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2026 年 32 巻 p. 1-6

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抄録

本報告は,多摩川水系河川整備計画における環境定量目標の設定手法を整理し,その具体的検討プロセスを示したものである.環境目標を定量化することで,計画の到達点や進捗を明確化し,治水や維持管理を含む関係主体が一貫した方針で取り組むための基盤を構築することを目的とした.また,現状との比較から改善の必要性や優先度を判断できる指標を提供し,将来の整備方針を検討する材料とすることを意図した.検討は,評価原点の設定,経年変化データの整理,指標種選定,定量目標設定の4段階で構成する.2015年度を評価原点とし,6区分で生物データを整理した.各区分で絶滅危惧種や減少種を抽出し,市民団体の意見を踏まえて指標種を総合的に選定した.定量目標は,河口部と下流部~上流部で異なる推定手法を用い,創出可能面積を水面比高や空撮から推定した.さらに,土砂動態などの不確実性を考慮し,2つの出水シナリオに基づき維持される割合を評価し,30年後の目標値を設定した.

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