2026 年 32 巻 p. 367-372
躯体に比べ幅の広い基礎を有する橋脚を対象に,砂堆が基礎周りの洗掘に与える影響を明らかにすることを目的に,基礎の土被り厚Yのみを系統的に変化させた非定常流の模型実験を実施した.その結果,橋脚基礎上流端における洗掘深が砂堆の影響を受け時間変動していることを示した.また,Y≧0の場合は,既往の最大洗掘深dse推定式から推定される以上のdseが確認された.さらに,この中でも特に,Yが比較的小さい場合においては,dse推定式に砂堆による河床変動量を上乗せしてもなお,dseの実験値が推定値を上回った.この結果を考察するとともに,砂堆の移動による河床の周期変動によって基礎が河床から露出し洗掘が一時的に増幅されるプロセスを推定したうえで,洗掘に対する橋の維持管理に関する方向性を示した.