河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
樹木ライフサイクルに基づく札内川の樹林化と流路変動の統合解析
佐々木 慎司, 住友 慶三, 門脇 壮健, 清水 康行, 久加 朋子, 渡邉 健人
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2026 年 32 巻 p. 421-426

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抄録

河道内の樹林化は,流下能力低下や礫河原減少による生態系劣化を引き起こす河道管理上の重要問題である.特に,融雪出水を有する河川では,樹木ライフサイクル(侵入・成長・休眠・流失)が河道形状に大きな影響を与える.本研究では,樹林化が進行している十勝川水系札内川を対象に,樹木ライフサイクルを組み込んだ平面2次元河床変動モデルを構築し,2017~2023年の数値解析を実施した.本解析モデルでは,既往の樹木調査に基づく成長関数を適用し,樹木の侵入期を5月下旬~6月下旬に限定して冬季(11~3月)は休眠期として成長を停止させた.また,樹木の流失条件として,河床変動により河床高が根の深さ以上に洗掘された場合,および洪水流に伴う流体力モーメントによる倒伏・破断が生じた場合の2つを考慮した.解析の結果,樹木ライフサイクルを考慮することにより,低水路内の樹林面積変化と流路変動状況を良好に再現できた.本モデルは将来の河道管理・樹林管理方策の検討に有効な基盤となる.

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