2020 年 1 巻 1 号 p. 5-18
災害が発生すると、学校は、生徒の安全確保、生徒の引き渡し、避難所の開設、運営支 援、教育の再開等、生徒や保護者の支援だけではなく様々な役割を担うことになる。災害 発生時は、地域社会の参画者の結束力が求められる。本研究では、住民、住民団体、行政 等をつなぐ結節点を地域防災・減災HUB と定義した。学校における防災・減災HUB 構 築の主要な要件を、①地域防災力向上に貢献するための地域参画、②学校防災体制の再構 築と継続的な運用とし、高等学校をフィールドとした実践的な取り組みを実施した。その 成果として、生徒と地域住民による「地域防災・絆マップ」作成、学校防災マニュアル見 直し手法及び訓練手法を提案することができた。