抄録
災害時には、電気、ガス、水道、通信手段などの社会インフラが寸断される。このうち、電気は発電機・電池、ガスはガスボンベ、水道は貯水などで家庭でも対策することが可能であるが、 通信インフラにおいては家庭での対策は難しい。近年、開発された GeoChat は、林業での使用 を目的とした通信機器であり、独自の遠距離無線規格により長距離での文字通信が可能である。 本研究では GeoChat が災害時の通信インフラの代用になりうるかについて調査・検討を行った ところ、以下の結果が得られた。1 GeoChat による通信では、互いに地理的な見通しが利くこ とが条件である、2 GeoChat による通信では 100km 以内であれば、基地局や通信環境に左右さ れずに通信することが可能である。以上により、災害時に GeoChat は通信インフラの代用とな る可能性が示された。しかしながら、GeoChat を災害時の通信インフラの 1 つとして利活用す るにあたっては、上記の 2 つの中に示す条件や制限があることから、事前の備えと連携が極めて 重要であると考える。