スポーツパフォーマンス研究
Online ISSN : 2187-1787
トレーニングエクササイズにおける動作様式の違いが力学変量に及ぼす影響を簡易的に評価する方法の検討:
フライングスプリット動作に対する単一対象者・複数試行測定,複数対象者・単一試行測定及び複数対象者・複数試行測定の比較より
本山 清喬 小森 大輔安陪 大治郎金高 宏文髙橋 仁大
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2021 年 13 巻 p. 1-14

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抄録
本研究は,12 名の男性を対象にハム型および四頭筋型フライングスプリット(以下FS とする)時の力学変量を定量化し,単一対象者・複数試行測定と複数対象者・複数試行測定の比較を行った.この比較から,単一対象者・複数試行によるトレーニングエクササイズにおける動作様式条件の違いに関する研究がスポーツ実践現場に対するコーチング資料として有益であるか検証することを目的とした.そのために,前脚の膝関節が足関節の後方に位置するハム型FS と前方に位置する四頭筋型FS に動作様式条件を分類し,逆動力学法を使って力学変量を比較した.その結果,12 名全体の平均値ではハム型FS と四頭筋型FS を教示通りに遂行できたが,2 名は前提条件の適切な実施かつ負荷条件を両動作様式条件間で同程度に実施できなかったと判明した.これらの結果は,トレーニングエクササイズを集団指導した場合,動作様式が適切でない一部の実践者は平均値に埋没し,見過ごされてしまうことを意味する.本研究は,動作様式の違いについて各個人が複数試行したデータを検証することで,運動実践者が陥りやすい課題や教示内容の誤認を個人レベルで見出し,早期に改善可能であることを示している.
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© 2021 日本スポーツパフォーマンス学会
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