2005 年 50 巻 p. 40-50
近年、説明責任という概念を軸に記録管理の中身が大きく変化しつつある。これを「記録管理のパラダイムシフト」として捉え、パラダイムシフトの前と後との記録管理がどう違うのかを分析する。次に1996年のオーストラリアAS4390の制定を皮切りにISO15489、情報公開法、ディスクロージャー、コンプライアンス、訴訟制度、企業倫理、企業改革法、コーポレートガバナンス、アーカイブズなど、このパラダイムシフトを促した背景・要因につき分析し、今後のあるべき記録管理の方向性を探る。