アーカイブズにおける電子記録の具体的な整理方法については意外にも研究が少ない。本稿の目的は、その方法論を明らかにすることである。最初に、英語圏の先行研究に依拠し、電子記録の整理方法を確認し、そこには長期保存の対策が伴う事実を指摘する。次に、インターパレスが電子記録の信用価値について提示する要件も考慮に入れながら、アトムとアーカイブマティカというアプリケーションを使って、整理の過程はどのような手順を経るかについて具体的に検討する。続いて、電子記録の長期保存においてはアーカイブズに移管される前の作成の段階からの記録管理が重要な役割を果たすため、そのあり方について、イタリアのアーカイズ学の知見と比較しながら論じる。最後に、作成段階からの管理が、保存機関であるアーカイブズでの編成と記述にどのように作用するのかその影響について考察する。