2014 年 2 巻 1 号 p. 35-43
「放射線専門看護師」制度が発足した際に診療のパートナーとなると考えられる放射線科医と診療放射線技師が「放射線専門看護師」に対してどのような役割を担うべきか、またどのような能力を備えているべきと考えているかを明らかにするためにアンケート調査を実施した。対象は某県の常勤放射線科医の勤務する医療施設の放射線科医35名と診療放射線技師181名である。質問項目は臨床経験年数、専門領域、「放射線専門看護師」が担うべき事項、「放射線専門看護師」に必要とされる知識や能力、施設における専門的な看護師の必要性等である。回収率は全体で63.9%であった。各医療施設で専門性の高い看護師の必要性は高いと認識されており、「放射線専門看護師」の役割等の明確化や他資格との調整、カリキュラムの整備等の課題はあると思われるが、専門的知識や能力を有する看護師には臨床現場でも放射線科医や診療放射線技師から大きな期待が寄せられていた。