2006 年 15 巻 4 号 p. 149-154
このシリーズの第一弾では, 森林の炭素循環において菌根菌の定量が重要であることを再確認した。この第二弾となる報告では, 外生菌根の形成された植物細根の中の菌類バイオマスの定量の際に用いられる一般的な手法であるエルゴステロール分析法に焦点をあて, その手順を詳述する。外生菌根菌のエルゴステロール濃度は変換係数として用いられ, その値が根の中の外生菌根菌のバイオマスを推定値に与える影響は大きい。我々は変換係数の値をレビューし, 更なるデータの蓄積が必要であることを認識した。