根の研究
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原著論文
  • 揚原 晋輔, 真田 篤史
    2020 年 29 巻 1 号 p. 5-19
    発行日: 2020/03/20
    公開日: 2020/03/30
    ジャーナル 認証あり

    著者らは,根箱のスキャン画像解析に基づいた,非破壊によるダイズ (Glycine max) の根の解析手法を確立した.使用した根箱は,木枠とアクリル板で構成された.本研究の主な目的は,初期生育時における野菜苗の根および地上部の発達を,根箱と,フリーソフトである画像解析ソフトImageJを用いて,迅速かつ安価に評価する手法を確立することであった.ダイズは,根箱に播種後,根とキャノピー画像を経時的に調査し,18日目に抜き取った.根の投影面積は,ImageJと2つの市販ソフト (栽培中の画像はWinRHIZO Tron,抜き取り後の画像はWinRHIZO) で測定された.栽培中にImageJとWinRHIZO Tronで測定した根の投影面積は,単回帰分析の結果,決定係数が0.566~0.751の間を示し,有意な相関関係が認められた.また,ImageJと卓上葉面積計で測定した葉面積は,決定係数が0.678であった.したがって,ImageJの測定値は,栽培中の根の投影面積と葉面積の発達を相対評価する指標として利用しうると考えられた.さらに,WinRHIZO Tronは1つの画像解析に約60分要することがあり,ImageJ (1つの画像解析に対し2~3分) と比べて測定項目は多岐にわたるが多大な時間と労力を要した.抜き取り後にImageJとWinRHIZOで測定した根の投影面積は,単回帰分析の結果,高い決定係数 (0.919) を示し,ImageJでも抜き取り後の根の評価が可能であることを示した.したがって,本研究で用いた根箱とImageJによる画像解析は,ダイズの根および地上部の発達を非破壊的に迅速かつ安価に評価し得ることが示された.

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