2023 年 45 巻 3 号 p. 239-247
本研究は,訪問介護事業所における介護ロボットの使用状況や登録利用者の利用状況から,在宅における介護ロボットの課題を明らかにすることを目的とした.2020年12月30日時点で40人以上の利用者登録がある東京都内訪問介護事業所(1,137件)の管理者宛に,郵送法による無記名自記式アンケート調査を実施した(回収率11.8%).その結果,介護ロボットの利用経験のある事業所は26.6%あり,入浴支援ロボット(18.7%)の利用が高かった.利用継続している利用者は9人のみであった.介護ロボットに関する意見から,在宅での適用には,「価格」「情報の不足」「機能に対する疑問」等の諸課題があり,訪問介護サービスの特性や,利用者宅の環境や経済などの諸事情から普及に至らないと考える. 今後は, 利用継続に至らなかった理由を明らかにし,在宅利用者の人的・物的環境に合わせ,効果的な介護ロボットの利用方法を検討していくことを課題とした.