情報教育
Online ISSN : 2434-3463
研究論文
大学初年次情報授業の実施前テストと実施後テスト
山梨大学全学実施を事例として
小俣 昌樹吉川 雅修
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 2 巻 p. 41-50

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抄録

山梨大学において,2015年度と2016年度の全新入生を対象として,初年次情報授業の実施の前後に,高校普通教科「情報」の知識を問う40問の多肢選択問題のテストを実施した.その結果,両年度の学年とも,授業実施後の方が授業実施前よりも全学の平均正答率が下がったことがわかった.この原因のひとつとして,山梨大学の初年次情報授業では,オフィススイートや情報の受信・発信を中心とする情報活用を扱う学科が多く,高校の普通教科「情報」の知識部分,特に「情報の科学的な理解」の観点に対応する復習が少ないことが考えられる.本稿では,このテストの結果およびその分析について詳述し,山梨大学の事例から,高等学校での情報教育についておよび大学の初年次情報教育について考察する.

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© 2020 日本情報教育学会

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