抄録
地域の食文化の伝承・継承が持続可能な生活の創造に向けての行動変容に繋がる可能性について岐
阜県恵那市を例として検討することを目的とした。恵那地域の行事や通過儀礼などのハレ食に関わる
食文化について文献調査や聞き取りおよび岐阜県恵那市役所農林部農政課農政係の関係者の協力のも
と検討を行い、恵那地域の食文化の特性について明らかにした。また、伝承の現状を把握するために、
正月の行事食である年取りのごっつぉうと雑煮について調査を行った。
2023 年の時点において恵那地域では農業や神事に関わる行事や通過儀礼などが比較的残っており、
行事食も家族で作る習慣が今でも継続され、「家族」や「社会(神社・寺院行事など)」とのつながりが
見られた。恵那地域の行事食の位置づけとして、以下の4 つの観点から見ることができた。
①自然環境や季節⇒自然環境への寄り添い・感謝
②地域の食材の活用⇒食材の特性・価値
③コミュニケーション(伝承)⇒生きる力(人・物との繋がり)
④地域の文化・行事とのつながり⇒持続可能な食文化の豊かさ