抄録
宝川試験地の本流試験流域(1,905.66ha)内の上流から下流にかけて3箇所と,初沢試験流域(117.90ha)内の上下流2箇所に設置された水位計の記録により,洪水の最大流量と,伝播時間の関係を検討した。
その結果,伝播時間をt(min),観測所間の距離をL(m),上下流の観測所の最大流量の平均値をQa(m3/sec), a, bを定数として, t=L/a×60Qa-bとして表わした場合の定数a, bが,各観測区間ごとに得られ,同時に,最大流量の増加に伴い,伝播時間が短くなることが確認された。
また,各区間における最大流量の平均Qaと,洪水の平均伝播速度ωa(m/sec)の関係を,
ωa=L/t=aQabとおくと,宝川本流と初沢を通じて,aが0.65~0.89, bが0.35~0.40となって,ほぼ同じ形となった。
全体的にみて
,ωa=0.73Qa0.37程度とみてよいと判断された。