安全工学
Online ISSN : 2424-0656
Print ISSN : 0570-4480
ISSN-L : 0570-4480
報文
感電時における生体内電流分布の有限要素法による解析
内川義則,小谷誠
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 18 巻 2 号 p. 82-88

詳細
抄録

本論文は,電撃時の生体内電位・電流密度分布を種々の電撃部位について解析したものである,肺,心臓,血管,筋組織の異なった抵抗率からなる2次元トルソモデルをつくり,解析には有限要素法を適用した.心細動発生の要因である心臓の電流密度は,左右肋間の電撃部位が最大で,左右上肢が最小となる.また,電聲電流と心臓の電流密度との関係は,心臓と電撃部位の距離,心臓を取り囲む肺領域の大きさ及び体内を流れる電流の方向と電撃時の肺の状態(呼吸)を考慮して論じる必要がある.

著者関連情報
© 1979 特定非営利活動法人 安全工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top