安全工学
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総説
可燃性液体の帯電と災害対策
森田 豊
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1981 年 20 巻 6 号 p. 314-319

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抄録

電気抵抗率の高い可然性液体は,流動その他の原因によって,それ自体が帯電する現象がある.帯電現象があれば,引続いて放電現象が伴う.そしてこの放電エネルギーが,可燃ガスヘの爆発着火源となる危 険性をもっている,静電気が原因となる爆発や火災は,帯電,電荷の蓄積による電位上昇,放電という一連の過程をたどって発生するものである.したがって災害を防止するには,これらのうちのいずれかを完全に抑制すればよいことになる.しかし静電気現象の中には,いまだ数量的に明確でないものもあって,危険状態を定量的に予知することが確立しているとはいいがたい.しかし従来各研究者の関連研究の多くの成果があり,本稿は,これまでに得られた各研究成果をもとに,可燃性液体についての静電気現象と災害防止対策についてまとめたものである.

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© 1981 特定非営利活動法人 安全工学会
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