安全工学
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懸濁重合からの反応暴走と蒸気爆発の実験的研究
小木曽千秋,上原陽一
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1986 年 25 巻 1 号 p. 19-25

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抄録

懸濁重合反応中に撹絆が停止すると反応が暴走し,容器の密閉性が高い場合には,容器内は高温・高圧になり,設計圧力より過大な圧力等によって容器の一部が破壊され,準定常的に保たれた相平衡が破綻すると蒸気爆発を生じる可能性がある.この重合暴走から生じる相平衡破綻型蒸気爆発現象の特性を実験により検討した.初めに懸濁重合反応中の撹搾停止に伴う重合暴走に及ぼす諸因子を検討し,重合暴走を生じる条件を求めた.次に同条件下で重合反応を暴走させ,高温・高圧となったところで容器に開口部を設け,生じる現象と水による蒸気爆発現象とを比較した.その結果,重合温度・開始剤濃度・重合率・分散媒粘度・撹抑速度に重合暴走を生じるための範囲を得た.また撹拝惇止による重合暴走から蒸気爆発現象が生じるが,その大きさは水に比べると小さいことを示した.

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© 1986 特定非営利活動法人 安全工学会
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