1988 年 27 巻 1 号 p. 2-7
現在,一般に用いられている狭隙防爆構造は,外部よりの衝撃に弱く,容易にその防爆能力を失う欠点を持っている.この欠点を克服するために開発されたものがエキスパンドメタル式狭隙防爆構造であって,狭隙板の素材として用いられているエキスパンドメタルは圧延鋼板を展伸して金網状としたものであるため,機械的強度に優れている特徴を持っている. 防爆容器のテストは,通常,静止状態のガス中で行われ,ガスの流れの速度による影響を受けることはないが,狭隙容器はその構造上ガス流速の影響を受ける可能性が強い, 本報告はエキスパンドメタル式狭隙防爆構造について,爆発濃度のガスの通気流速の高低による狭隙防爆性能への影響とその対策について述べたものである.