安全工学
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エマルション燃料の引火点の共役溶液仮定による推定
中野康英・平井英二・林良茂・中川義浩
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キーワード: 乳化燃料, 引火点, 共役溶液
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1988 年 27 巻 5 号 p. 261-267

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抄録

『エマルション燃料は,共役溶液燃料である』というモデルに基づき,エマルション燃料の引火点についての,いくつかの実験と計算をし,つぎの知見を得た. ○ 炭酸ジエチルを試料とした種々の水・油混合比のエマルション燃料の蒸気圧の実測値は,モデル を支持した, ○ エマルション化による引火点土昇は,油に溶解する水のモル分率に依存し,それらの間の直線関 係により,±2℃以内の精度で推定可能である. ○ このモデルによる引火点の推算には,活量係数をも考慮した気液平衡関係式による検討が必要で ある. ○ エマルション燃料の引火点と,水の飽和溶解した燃料の引火点はほぽ一致しており,引火点測定は,作製も測定も容易な水飽和燃料で代用することができる.

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© 1988 特定非営利活動法人 安全工学会
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