いささか旧聞と思われるが,1982年のEC理事会指令(いわゆるセベソ指令)についての紹介記事を安全工学協会から依頼されたので,本センターの特別の了解を得て,JETOC情報誌の抄録を転載するも のである(JETOC情報A,Vo1.5.No.1より.本誌はJETOC会員に限り配布するもので,一般に 公開されるものではないこと,および転載を禁じていることをお断りしておく,) このEC指令は,1976年にイタリァのセベソで発生した化学工場の事故が,ダイオキシンなどの毒物による広域汚染に発展したことに鑑み,かかる大事故の危険性とその影響を減少させることを目的として発せられたものである.EC加盟諸国は,それぞれの国の法律を整備して,この指令を実行してきた.いささか蛇足ながら,1984年に発生したインドのボパールの化学工場の事故で,多数の住民が死傷したことが契機となって,米国では,緊急時の対応と地域社会の知る権利に関する法律が制定された,この欧米における2つの潮流は,その後経済開発協力機構(OECD)の決議や,国連環境計画(UNEP)に おける国際的な検討へと,つながっていると考えられる. 以下の本文は,EC公報Aug.5,'82,L230,p.1の抄訳であるがその後,この理事会指令は1987年3月19日付87/216/EECおよび1988年11月24日付88/610/EECによって修正されている.