安全工学
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論文
圧縮空気駆動式研磨器の帯電危険性
-帯電特性および研磨粉じんの着火特性
山隈 瑞樹
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2005 年 44 巻 1 号 p. 9-16

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抄録

軽金属研磨作業場における爆発災害原因の究明および対策技術の確立を目的として,ベルトサンダーを中心に帯電特性を調べるとともに,マグアル合金の研磨粉じんの着火特性および着火機構を実験的に調査した.在来型研磨器は研磨作業中に大きな静電荷を発生し,帯電防止していない人体を高電位に帯電させた.このため,容易に静電スパークを生じるとともに強い電撃を作業者に与えた.帯電防止用部品を試作し,その効果を確認した.研磨粉じんは,放電着火試験装置による測定では,浮遊状態および静置状態のいずれにおいても最小着火エネルギーは10 mJ 程度以下であった.しかし,実工程においては,研磨器が非接地状態となり,1 mJ 以下のパルス状放電が連続的に発生した場合のみ着火した.

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© 2005 特定非営利活動法人 安全工学会
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