安全工学
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提言
日本ゼオン(株)の社長を先頭にした環境安全改革
―高圧ガス保安等保安管理体制の確立とコンプライアンス活動
山崎 正宏
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2011 年 50 巻 4 号 p. 200-210

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抄録

本稿は,日本ゼオン(株)が2003 年以来社長を先頭に,『全社コンプライアンス活動マスタープラン』を環境安全とコンプライアンス活動の基本実行計画とし,『だろう,はずだは止めよう』,『金を出すから知恵を出せ』,『決めたことは守る,守れないものは変える』,『ミスをしても事故にならない,現場が楽になる仕組みつくり』など何をやるのかをわかり易い言葉で経営の意志として示しながら,本社経営と工場現場が一体となって進めた環境安全改革を具体的にご紹介しています. この改革を振り返り改めて感じますのは,いかなる困難に直面しようとも,経営トップが明確に方向を示し,決断し,責任を取り,経営資源を配賦し,先頭に立って組織を鼓舞し進めれば,組織は見事に課題を解決するということです. これこそ,前号にて斉藤氏,小野氏が述べられた『プロセス産業の安全に対する社長の役割の重要性』を提言する事例に相当するものではないかと思います.

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© 2011 特定非営利活動法人 安全工学会
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