2012 年 51 巻 2 号 p. 96-105
大型の浮き屋根式石油タンクで全面火災発生時,大容量泡放射砲により10 000 ~40 000 L/min の泡消火剤を放射投入し,消火活動を行う.しかし,放射された泡消火剤は,風や火炎による上昇気流の影響を受け易いため,放射軌跡や放射挙動の予測が困難である.本研究は,大容量泡放射砲による放水及び泡放射の三次元シミュレーションモデルを構築し,数値計算を行った.モデルの構築には,MPS 法を基盤として用い,水塊の分裂モデルにはRosin-Rammler 分布を応用したモデルを適用した.また,放射流量 1 500 L/min の放水及び泡放射実験を実施し,放射軌跡及びフットプリント内の分散分布を測定した.計算値と実験値を比較すると,射程及び射幅が誤差1 ~11%で一致したことから,モデルの妥当性を確認した.さらに,放射した流体粒子の位置座標を解析し,タンク内へ効率良く投入するために最適な放射条件を提案した.