安全工学
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災害事例分析
建屋等の解体工事における労働災害の分析
堀 智仁豊澤 康男
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 51 巻 3 号 p. 173-180

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抄録

平成23 年3 月11 日に発生した東北地方太平洋沖地震及び同地震を起源とした大津波により,北関東から東北の広い範囲にわたる沿岸部の構造物は壊滅的な被害を受けた.震災後,それら構造物のがれき処理作業及び全半壊した建屋の解体工事等により死傷災害が発生している.今後は,ビル等のコンクリート構造物の解体工事が本格化するため,同作業による労働災害の増加が懸念されている.そのため,解体工事における労働災害防止対策を検討する上で,災害の発生状況や原因を明らかにすることは非常に重要である. 本稿では,今後の災害防止の参考とするため,震災前の過去5 年間の解体工事における死亡災害(145 人)について分析を行った結果とともにその防止対策について述べる.

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© 2012 特定非営利活動法人 安全工学会
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