安全工学
Online ISSN : 2424-0656
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51 巻, 3 号
安全工学_2012_3
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
会告
安全への提言
提言
総説
  • 中川 昌樹・水田 有人
    2012 年51 巻3 号 p. 151-156
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    石油化学プロセスのワーストケース(最悪の事象)を想定した事故シナリオを構築することで,石油化学プロセスの運転や設計に携わるスタッフにプロセスの持っている危険性を認識させ,安全の意識レベルを効果的に向上させることが出来る. そのため弊社では,ワーストケースシナリオを無理なく構築できるように様々な取り組みをおこなって いる.今回はプロセスに滞留する危険物が大気中に漏洩したときの漏洩条件と,漏洩シナリオを標準化することで,マンパワーを掛けることなくワーストケースを示すことが出来る簡易影響度スクリーニング手法,事故シナリオを作成する際,安全装置の作動を前提とするなどの間違えやすい問題点をカバーできるHAZchart 解析手法,事故事例データーベースを用いた安全意識向上のための取り組みについて紹介する.

  • 島田 行恭, 北島 禎二
    2012 年51 巻3 号 p. 157-164
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    プラントライフサイクルにわたるエンジニアリング業務と関係する情報及びそれらの流れを整理した業務プロセスモデルを構築している.モデルに示されたPDCA サイクルによる業務の管理,計画,実施,評価,及び改善と資源提供による各業務の確実な実施を基本要件として3 階層の安全管理を体系化する.経営レベルでは社会的要求に対する自社のプロセス安全管理(PSM)の基本理念を示したPSM システムを構築する.管理担当者レベルでは経営レベルから示されたHSE 管理方針の下で,設計や運転などの各ステージで実施すべき具体的なHSE 管理業務と関連する資源・情報などの例を整理している.現場レベルでは従来のQC 工程図に安全面からの管理特性(項目)を加えたSQDC(Safety, Quality, Delivery, and Cost)工程管理表を用いて生産業務と一体化した安全管理活動を推進する.

  • 海上 智昭, 幸田 重雄・渡辺 美香・井上 雄介・田辺 修一・岡村 信也
    2012 年51 巻3 号 p. 165-172
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    人間のリスク認知は,居住する“環境”や,地理・規範・身体・心理などの要素が入り混じって構成される,広義での“文化”によって大きく左右されることがこれまでの研究で明らかにされてきている.これまでにも,文化や環境を用いて,人間のリスク認知の特徴を説明しようとする研究が行われてきている.たとえば,人種によるリスク認知の差異を扱う研究や,居住する土地への愛着心の程度からリスク認知を説明しようとした研究などが典型的な例である.また,自然災害の被災経験を持つ者や,自然災害リスクの高い地域に居住する者が,次の自然災害に備えるか否かについての議論も,近年では注目されるようになってきている.本論では,文化や環境が,人間のリスク認知に及ぼす影響について,文化心理学的・環境心理学的な研究の動向をまとめ,今後の研究への展望をまとめる.

災害事例分析
  • 堀 智仁, 豊澤 康男
    2012 年51 巻3 号 p. 173-180
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    平成23 年3 月11 日に発生した東北地方太平洋沖地震及び同地震を起源とした大津波により,北関東から東北の広い範囲にわたる沿岸部の構造物は壊滅的な被害を受けた.震災後,それら構造物のがれき処理作業及び全半壊した建屋の解体工事等により死傷災害が発生している.今後は,ビル等のコンクリート構造物の解体工事が本格化するため,同作業による労働災害の増加が懸念されている.そのため,解体工事における労働災害防止対策を検討する上で,災害の発生状況や原因を明らかにすることは非常に重要である. 本稿では,今後の災害防止の参考とするため,震災前の過去5 年間の解体工事における死亡災害(145 人)について分析を行った結果とともにその防止対策について述べる.

我が社の安全活動
  • 植竹 隆夫・松﨑 頼明
    2012 年51 巻3 号 p. 181-185
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 大富慎太郎・所 真里子
    2012 年51 巻3 号 p. 186-189
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    ベネッセコーポレーションでは,赤ちゃんからお年寄りまで幅広い対象に商品・サービスを提供する立場から,安全性について十分な責任を果たすべきであり,法令や業界基準への対応のみで満足すべきではないと考えています.このような考え方のもと,ベネッセ商品安全マネジメントシステムを構築し,自社基準のもと,商品企画から販売までの各プロセスにおける安全性の審査・点検・確認を徹底して行っています.これらの活動は,商品の製造や仕入を委託する取引先,専門機関である検査機関との協力・連携により実現しています. このような活動が評価され,2010 年度製品安全対策優良企業表彰1)「商務流通審議官賞」を受賞しま した.今後も全国のご家庭に,安心して使える安全な商品をお届けするため,商品安全活動の厳格な実行と改善に取り組んでまいります.

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