2014 年 53 巻 1 号 p. 2-7
2011 年3 月11 日の東日本大震災では,鹿島臨海工業地帯全域が地震及び津波により被災し,長期間の操業停止を余儀なくされた.そんな中,三菱化学(株)の鹿島事業所も被災し,全設備が地震により操業停止した.この鹿島事業所では,直接地震によるものや液状化による被害を受けたが,さらに地震後の津波が被害を大きくした.特に水際線設備(桟橋や海水取水設備等)で,非常に大きな被害を受けた.その後,復旧,再稼働へ向けた活動を実施した.今回,その結果を踏まえて,地震直後の初動から復旧と再稼働へ向けた取り組みを紹介する.