抄録
社会インフラシステムを支える制御システムにIT 技術が適用されることで性能・機能が大幅に向上したが,その一方で安全性やセキュリティが問題となっている.IEC 61508 機能安全規格は,プログラマブルデバイスを用いて安全機能を実現する基準を示し,開発プロセス,ハードウェア,ソフトウェアの開発手法や診断技術への要求を定めた.また,IEC 62443 制御セキュリティ規格は,制御システム特有の運用や構成に適したセキュリティ管理手法,システムおよび制御機器に対する要求を決めた.機能安全と制御セキュリティは,制御システムの信頼性の高いソフトウェアを必要とする点で,用語,概念や技術の類似点が多い.そこで,両者の連携フレームワークの検討を進めるためにIEC/TC65/AHG1 が設置された.本書は,制御システムにおける安全とセキュリティの標準化動向について報告する.