2016 年 55 巻 4 号 p. 253-264
ボイルオーバーの事故と研究について総説した.主に原油と重油が起こすこと,地震や戦争で消防力が損なわれた時に起こっているが,日本でも1964 年の新潟地震後に起きている.ボイルオーバーの研究は,燃料層内に形成される高温層の生成機構に注目していたが,バイオデイーゼルのように高温層を形成しない場合でもボイルオーバーのように激しい燃焼がみられる薄層ボイルオーバーの研究も行われている.ボイルオーバーがいつ起こるのか,燃料層厚さとの関係が調べられた.最近では,ボイルオーバーの抑制に関する研究が進んでいる.例えば,ビーズの投入でボイルオーバーの発生が抑えられる可能性がある.