安全工学
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医療と安全工学 小特集
RCA とFMEA の実践法
柳川 達生
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2017 年 56 巻 5 号 p. 330-334

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抄録

我々は2002 年より事故発生後の分析手法であるRoot Cause Analysis(RCA)と事故を未然に防止する手法であるFailure Mode and Effects Analysis(FMEA)を実践している.両者に共通する点はどの職種がどのような作業(業務)を実行しているかを明確にすることと,すべての業務を網羅的に分析することである.RCA のなぜなぜ分析では単位業務の目的から逸脱した行為であったか否かの観点により根本原因に至ることが可能である.FMEA ではFailure Mode(FM)(不具合様式)をいかに挙げるかに成否がかかっている.FM の影響を検討,評価し特に患者への影響が大きいFM から優先して対策を検討する.対策実行に関しては管理者の判断となる.両手法とも実践して改善させていく必要がある.

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© 2017 特定非営利活動法人 安全工学会
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