2016 年 2 巻 1 号 p. 39-43
しゃがみ込み動作が柔軟性低下のスクリーニングとして小学生で有用か否かを検討するとともに,しゃがみ込み動作が出来ない児童の特徴を明らかにすることを目的とした。対象は,A 町のサッカー教室に通う小学校 5,6 年生男児25名(平均年齢10.8±0.6歳)とした。しゃがみ込みテストならびに新体力テストから,長座体前屈,反復横とび,立ち幅跳び,50m走,ソフトボール投げ,握力を評価した。また大腿四頭筋筋力,下肢柔軟性として下肢伸展挙上角度と足関節背屈角度を評価した。結果,大腿四頭筋筋力,下肢伸展挙上角度,足関節背屈角度にしゃがみ込み動作が出来るか否かで有意差が認められた。今回,小学校高学年の児童において,下肢の柔軟性低下の簡便なスクリーニングとして,しゃがみ込み動作を使用出来る可能性が示された。