理学療法さが
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原著
  • 富永 章寛, 溝田 勝彦, 大田尾 浩
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]歩行能力の評価法の 1つである最大努力下での 8の字歩行テスト(figureof-8walk max : F8Wmax)と各身体機能の関係を分析した。[対象と方法]歩行が可能な入院患者52名を対象とした。測定項目は,F8Wmax,入院前の life-space assessment(LSA),転倒スコア(fall risk index),虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(frail chair stand-10 :FCS-10),開眼片足立ち,functional reach test(FRT)とした。F8Wmax と各身体機能との関係を重回帰分析で検討した。[結果]F8Wmax に影響を及ぼす要因は FCS-10と FRT であった(R2=0.673)。算出された重回帰式から,F8Wmax が 1 秒改善するには FCS-10を 2回向上させる必要があることが示された。[結語]F8Wmax は FCS-10と関係が強く,FRT と弱い関係を認めた。

  • 釜﨑 大志郎, 田中 真一, 八谷 瑞紀, 大川 裕行, 久保 温子, 坂本 飛鳥, 大田尾 浩
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 7-13
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]中高年者の片脚立ち上がり能力に関係する下肢機能を検討した。[対象]中高年者35名(平均年齢63± 8 歳)とした。[方法]測定項目は,片脚立ち上がり得点,膝伸展筋力,最大歩行速度,立位での足指圧迫力,30-second chair stand test(CS-30)とした。高さが異なる台を用いて片脚立ち上がり能力を測定し,0 点から 4 点の片脚立ち上がり得点とした。片脚立ち上がり能力に関係する下肢機能を選択するために,片脚立ち上がり得点を従属変数,各測定項目を独立変数とし,強制投入法を用いた重回帰分析で検討した。[結果]片脚立ち上がり得点に関係する下肢機能に選択されたのは,立位での足指圧迫力(標準化係数:0.42)であった。[結語]中高年者の片脚立ち上がり能力には,立位での足指圧迫力が関係することが示された。

  • ―「とすっこ体操」の開発および運動効果―
    政所 和也, 北島 保子, 熊谷 隆史, 山炭 春香, 木下 佳祐, 江越正次朗 , 國分 裕一, 堀 恭介, 内山 美枝子, 竹井 和人, ...
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]本研究は,地域住民の自立した生活維持のために,特別な道具を使わずに自重のみを負荷とした「とすっこ体操」を通いの場に導入し,その効果について身体機能面および生活機能面から検討した。[対象]地域在住高齢者のうち,身体機能評価は196名(男性42名,女性154名,平均年齢75.6±6.7歳),生活機能評価は66名(男性11名,女性55名,平均年齢74.3±6.8歳)を対象とした。[方法]本研究では,身体機能評価として Timed up and go test(TUG),30秒立ち上がりテスト(30-sec chair stand test : CS-30)を測定し,生活機能評価として改訂版 Frenchay Activities Index(FAI)および老研式活動能力指標(老研式)を実施した。[結果]TUG は立ち上げ時と比較して,3 か月時・ 6か月時・12か月時の全ての測定時期で有意に時間が短縮したが,その他には有意差は認められなかった。CS-30では,立ち上げ時と比較して3か月時・ 6か月時・12か月時の全ての測定時期で有意に回数が増加した。また3か月時との比較では6か月時と12か月時において有意に回数が増加した。一方で,6か月時と12か月時の間に有意な差は認められなかった。FAI と老研式は全ての測定時期で有意な差は認められなかった。[結論]「とすっこ体操」が身体機能面の改善および生活機能面の維持に効果的であることが示された。

  • 田中 勝人, 田中 健太, 巨瀬 拓也, 高橋 雅幸, 釜崎 大志郎, 大田尾 浩
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]脳卒中患者の入院時と発症後 2 週時のサルコペニアの有病率を調査し,その特性を検討した。[対象]急性期脳卒中患者22名とした。[方法]基本情報,各身体機能,functional independence measure(FIM),サルコペニアの有無を評価した。入院時と発症後 2週時のサルコペニアの割合を算出し,サルコペニアの有無別に各測定項目を比較した。[結果]サルコペニアの有病率は,入院時は50.0%,発症後 2 週時は45.5%であった。サルコペニアの有無別に比較をした結果,身長,体重,body mass index(BMI),下腿周径,握力,非麻痺側下肢荷重力,FIM 運動項目の改善率に有意差が認められた。[結語]急性期脳卒中患者の約半数がサルコペニアであった。サルコペニア群は非サルコペニア群よりも,体格が小さく,筋力は弱く,ADL の改善率が低い特性が明らかとなった。

  • 宮原 洋八, 押川 武志, 松谷 信也, 小浦 誠吾, 岸川 由紀, 山口 裕嗣
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]2 種類の測定機器を用いて血管老化度,糖化最終産物を測定し,生活習慣によって測定値に違いがあるかを比較検討した。[対象]ウォーキングイベントに参加した住民71名が対象であった(平均年齢46.2歳)。[方法]性別,年齢,生活習慣を尋ねた。APG(Acceleratuon Plethysmography),AGEs(Advanced Glycation Endproducts)機器を用いて血管老化度や糖化最終産物を測定した。[結果]血管老化度は,男性群が女性群より有意に高値であった。また血管老化度は若年群より中年群や高年群,中年群より高年群が有意に高値であった。糖化最終産物は性,年代,生活習慣のすべての項目で有意差がなかった。[結論]血管老化度,糖化最終産物ともに生活習慣のすべての項目で有意差がみられなかった。血管老化度と糖化最終産物の測定精度や信頼性を検証するためには検査項目が不足していることが考えられた。

  • 西牟田理沙 , 八谷 瑞紀, 宮垣 宏規, 宮﨑 郁弥, 大田尾 浩, 溝上 泰弘, 田久保順也 , 鎌田 實
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 35-41
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,サルコペニアの診断基準である The Asian Working Group for Sarcopenia(AWGS)2019に基づき,中・高年者をダイナペニア群と健常群に分け,ダイナペニアに影響する身体,認知,生活・精神機能を明らかにすることである。対象は,中・高年者108名とした。評価項目は,30秒椅子立ち上がり検査,timed up and go test(TUG),5m歩行時間,mini-mental state examination,基本チェックリスト(生活機能全般,うつ傾向)を採用した。統計処理は,従属変数をダイナペニアの判定,独立変数を各項目とした多重ロジスティク回帰分析を用いて検討した。有意な関係を認めた項目はカットオフ値を算出した。多重ロジスティク回帰分析の結果,TUG,生活機能全般に有意な関係を認めた。ダイナペニアの有無を確認するためのカットオフ値は,TUG6.3秒(87.5%,89.0%),生活機能全般2.5点(62.5%,74.0%)であった。結果より,TUG の所要時間が遅い者,生活機能全般の点数が高い者はダイナペニアになる可能性が高いことが明らかとなった。これらから,ダイナペニアの早期発見には,TUG および生活機能全般による評価の重要性が示された。

  • 〜全身状態の各指標との関連および影響要因の検証〜
    日髙 晴菜, 白仁田秀一 , 猿渡 聡, 﨑谷 亜美, 渡辺 尚
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 43-50
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]男性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の握力と各指標との関連と影響要因について調査した。[対象・方法]外来 COPD65例を対象とした。握力との関連を調査する項目として,呼吸機能検査は %FVC(%forced vital capacity),FEV1.0%(forced expiratory volume in one second%),%FEV1.0(%forced expiratory volume in one second),呼吸困難感検査はmMRC(modified British Medical Research Council),栄養検査は筋量(上肢筋量,下肢筋量,体幹筋量,全身筋量),筋力検査は MEP(Maximum Expiratory Pressure),MIP(Maximum Inspiratory Pressure),膝伸展筋力,運動耐容能検査は6MD(6 Minute Walking Distance),精神検査は HADS(hospital anxiety and depression scale)の不安とうつ,生活活動範囲検査は LSA(Life Space Assessment Test),認知機能検査は MoCA-J(Japanese version of Montreal Cognitive Assessment)とした。解析方法は握力とその他の項目について Pearson 積率相関分析を用いて,また従属変数を握力,独立変数を %FEV1,mMRC,全身筋量,6MD,HADS のうつ,LSA,MoCA-J としたステップワイズ法による重回帰分析にて握力の影響因子の抽出を行った。[結果]相関分析の結果,握力は上下肢,体幹,全身筋量,MEP,MIP,膝伸展筋力,6MD,LSA,MoCA-J と相関が認められた。重回帰分析の結果は,全身筋量と MoCA-J が握力の影響因子として抽出された。[結語]男性COPD の握力は栄養,運動能力,生活活動範囲,認知機能と中等度以上の関連が認められ,全身筋量と MoCA-J が影響していることが示唆された。

  • 﨑谷 亜美, 白仁田 秀一, 日髙 晴菜, 猿渡 聡, 渡辺 尚
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]慢性呼吸器疾患(Chronic RespiratoryDisease : CRD)の軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment : MCI)の要因について調査する。[対象]CRD110名から,MoCA-J(Japanese version of Montreal Cognitive Assessment : MoCA-J)が26点未満の MCI 群62名と26点以上の非 MCI 群48名を対象とした。[方法]MCI 群と非 MCI 群で諸項目の比較検討を行った。また,比較項目で有意差が認められた項目を従属変数とし,独立変数を MCI の有無としたロジスティック回帰分析を行い,MCI に対する影響因子の抽出を行った。[結果]MCIは110名中62名で有病率は56.4%であった。非 MCI 群と MCI 群を比較した結果,年齢,mMRC 息切れスケール(modified British Medical Research Council:mMRC),最大呼気口腔内圧(maximum expiratory pressure:MEP),握力,膝伸展筋力,Timed Up and Go test(TUG),6分間歩行距離(six minute walking distance:6MD),The Nagasaki University Respiratory ADL questionnaire(NRADL),Hospital Anxiety and Depression Scale(HADS)不安,Life Space Assessment(LSA),低酸素血症の有無に有意差が認められ,MCI 群で各項目の悪化傾向が認められた。MCI の影響要因には,年齢(オッズ比1.153),LSA(オッズ比0.972),低酸素血症の有無(オッズ比3.368)が抽出された。[結語]CRD は低酸素血症や非活動性により,MCI が多いことが予測される。また,CRD の半数以上に MCI が併存していることが示唆された。

  • ―地域在住女性高齢者を対象として―
    久保温子 , 古後 晴基, 満丸 望
    原稿種別: 原著
    2021 年 7 巻 1 号 p. 59-63
    発行日: 2021/02/26
    公開日: 2021/04/16
    ジャーナル フリー

    [目的]自立して地域で生活する元気な女性高齢者を対象に,2020年 9月に発表された新ロコモティブシンドローム判定基準によるロコモティブシンドロームテストと身体組成分析評価を行い,ロコモティブシンドロームに該当した高齢者の特徴を検討した。[対象]体力測定会への参加に自主的に応じた地域在住女性高齢者36名とした。[方法]個人の属性に関する情報の収集とロコモティブシンドロームテストを実施した後,身体組成分析評価を実施した。新ロコモティブシンドローム判定基準にて,ロコモティブシンドローム該当なし群とロコモ度1 〜 3 群の4 群に分類し,各変数を比較検討した。[結果]分析対象とした36名のうちロコモティブシンドローム該当なし群 6名,ロコモ度1 群17名,ロコモ度2 群 8名,ロコモ度3 群が5 名となった。4 群を比較した結果,ロコモ度3 群はロコモティブシンドローム該当なし群とロコモ度1 群と比較して年齢に有意な差が認められた。[結語]地域で自立した生活を営んでいる高齢者において,ロコモ度3に該当する者が認められた。また,年齢が高くなると重症度が高くなる傾向が認められた。今後,新判定基準に基づき,ロコモの医療対策の根拠やフレイルの基準との関係を明らかにする必要がある。

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