2020 年 6 巻 1 号 p. 21-26
[目的]CS-30(30-second chair stand test ; CS-30)の科学的指標としての妥当性を検討する。[対象]N 大学に在籍している若年健常者41名(21.0±0.0歳,以下,若年群)および地域在住の中高年者90名(65.2±18.8歳,以下,壮年群)とした。[方法]若年群を対象に,異なる高さの台(30cm,40cm,50cm)を用いて30秒間に立ち上がれる最大回数を比較した。次に,全被験者を対象に,CS-30,身長,体重,下肢筋力を測定し,CS-30と他の測定項目との関係を統計学的に検討した。[結果]若年群を対象に調査した結果,用いる台の高さが高いほど30秒間に立ち上がる回数は有意に増加することが認められた(p<0.01)。CS-30と身長の関係について,全被験者で比較したところ,CS-30と身長の間には有意な正の相関(rs=0.64,p<0.01)が認められ,若年群では CS-30と身長に有意な負の相関(rs=−0.42,p<0.01),壮年群では CS-30と身長に有意な正の相関が認められた(rs=0.58,p<0.01)。[結語]一定時間に立ち上がれる回数は用いる台の高さの影響を受けることから,CS-30は身長の影響を受けることが明らかになった。また,CS-30と身長の関係は年齢によって異なることから,CS-30は科学的指標としての妥当性に問題があると結論できる。