2008 年 2 巻 1 号 p. 59-65
本研究では、デイサービス利用者のデイサービス利用中の活動量に対する在宅活動量低下の要因を明らかにすることを目的として、デイサービス利用者82名(男性36名,女性39名,不明7名)に調査を実施した。その結果、82.1%に在宅での活動量低下がみられ、低下群と非低下群とを比較した結果、行動変容ステージ(P<0.01)、道具の充足度(P<0.02)、セルフ・エフィカシー(P<0.05)、の3変数で両群に有意な差を認めた。多重ロジスティック回帰分析の結果、行動変容ステージと道具の充足度が、在宅での活動量低下と有意な関連があった。これらの結果から、自宅での活動量低下防止には、活動のための道具の整備や行動変容ステージを考慮に入れた対策が重要と考えられた。