応用老年学
Online ISSN : 2759-4556
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2 巻, 1 号
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巻頭言
巻頭論文
特別寄稿
産官学民の交差点
原著論文
  • 原田 和弘, 太田 暁美, 柴田 愛, 岡浩 一朗, 中村 好男, 村岡 功
    2008 年2 巻1 号 p. 40-49
    発行日: 2008年
    公開日: 2025/07/10
    ジャーナル フリー

     本研究の目的は、虚弱な高齢者が運動を実施することで得られる主権的健康度・機能状態の評価尺度を開発することであった。調査Ⅰでは、虚弱な高齢者194名 (80.6±7.7歳) を対象に質問紙調査を行った。うち99名には、14日後に再度同じ調査を行った。新たに作成した尺度は「身体状況の認知 (6項目)」「生活活動の充実 (4項目)」「心理的安寧 (4項目)」の3因子構造であった (GFI=.92,CFI=.90, RMSEA=.06)。内的整合性は、α=.61-79であった。14日後の得点との相関は、r=.59-64であった。全ての因子に関して、運動習慣者のほうが、得点が高かった。調査Ⅱでは、虚弱な高齢者35名 (77.6±6.2歳) を対象に、運動教室前後の尺度得点の反応性を検討した。「身体状況の認知」について運動教室による得点の上昇が認められた。以上より、尺度の信頼性、妥当性、および反応性の一部が確認された。

  • 竹中 優子, 小田 利勝
    2008 年2 巻1 号 p. 50-58
    発行日: 2008年
    公開日: 2025/07/10
    ジャーナル フリー

     本稿の目的は、シリアス・レジャーとしての音楽活動を行っている高齢者の活動継続意欲と活動満足感を左右している要因を明らかにすることである。音楽系クラブの在籍者とそのOBサークル在籍者を対象に自記式留置法で調査を行った。サポートを「相談」、「評価」、「激励」、「教授」、「自由」、「刺激」、「感想」、「目標」、「情報」の9つのカテゴリに分類し、3つのサポート測定尺度を用いて「指導者」、「音楽仲間」、「家族」という提供者別にサポート受領感を測定した。継続意欲や活動満足感はサポート満足感に左右されていること、継続意欲や活動満足感を規定している要因は、「音楽スキルの自己評価」や種々の個別サポートおよびサポート受領感であること、手段的サポートよりも情緒的サポートが活動継続意欲と活動満足感を高めていることが明らかになった。

  • 妹尾 弘幸, 岡 浩一朗, 西川 亜由
    2008 年2 巻1 号 p. 59-65
    発行日: 2008年
    公開日: 2025/07/10
    ジャーナル フリー

     本研究では、デイサービス利用者のデイサービス利用中の活動量に対する在宅活動量低下の要因を明らかにすることを目的として、デイサービス利用者82名(男性36名,女性39名,不明7名)に調査を実施した。その結果、82.1%に在宅での活動量低下がみられ、低下群と非低下群とを比較した結果、行動変容ステージ(P<0.01)、道具の充足度(P<0.02)、セルフ・エフィカシー(P<0.05)、の3変数で両群に有意な差を認めた。多重ロジスティック回帰分析の結果、行動変容ステージと道具の充足度が、在宅での活動量低下と有意な関連があった。これらの結果から、自宅での活動量低下防止には、活動のための道具の整備や行動変容ステージを考慮に入れた対策が重要と考えられた。

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