日本酒は現在海外市場において大きな発展を見せている。更なる発展を遂げるためには、現在までどのような経済的影響があったかを国別、時期別に識別することは重要である。本研究では日本酒の輸出量と単価を、それぞれ固定効果、時間固定効果、マクロファクターを用いて分析した。その際に、2013年に行われた和食のユネスコ登録と2020年の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済制限の影響を考慮した推定モデルを構築した。
時間固定効果は各国で違いが散見され、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への和食の無形文化遺産登録やコロナ以降の日本酒輸出の急な変化が影響した可能性が指摘された。また、為替やGDP、Googleトレンドといったマクロファクターの影響も様々な観点から確認できた。