2016 年 29 巻 2 号 p. 17-28
本研究では,発達障害と診断された子どもの保護者面接の重要性について検討した。15の事例に対して6ヶ月間にわたるセラピーを行い,参加した親子それぞれに発達障害の傾向があるかどうかの見立てを行った。保護者が発達障害と見立てられる事例においては,保護者との密着した関係や保護者の主観的な理解が子どもの問題に影響を与えている可能性があると考えられた。このような保護者の面接においては,保護者の見方や関わり方が与える影響を考慮しつつ子どもを理解すること,保護者の混乱や困惑をそのままに受けとめることが重要と考えられた。さらには,プレイセラピーにより子どもに具体的な変化が現れることで,保護者が子どもを実感をもって理解し,家族の関係性が変わっていくことも明らかとなった。