産業衛生学雑誌
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蒸気機関車運転室(キャブ)内労働衛生調査と事故防止対策 : 狩勝トンネル争議
高桑 榮松
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2002 年 44 巻 1 号 p. 20-23

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抄録
抄録 : 蒸気機関車運転室(キャブ)内労働衛生調査と事故防止対策-狩勝トンネル争議- : 高桑榮松, -昭和6〜16年の10年間における隧道内の蒸気機関車乗務員事故は36名で, うち死亡は2名であり, 50℃以上, 湿度100%という高温高湿に, 投炭時の数百度に及ぶ熱線被爆による急性熱中症であると判断された.発生源対策として, キャブの床上に25カ所位の孔をあけたパイプを10数本並列に並べて, 圧縮空気ボンベに接続し, 機関車が隧道内に進入すると同時に圧縮空気を上方に向け放出した.その結果, (1)機関室内の煤塵量は約1/10に減少, (2)CO濃度は数分の一に減少し, COヘモグロビン量が20%(CO中毒最低限)を越える者はなかった, (3)温・湿度は断熱膨張効果も作用し, キャブ内は43℃, 湿度86%と好転した.
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© 2002 公益社団法人 日本産業衛生学会
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