抄録
太陽光の緑色波長域を変換して赤色波長域を増幅させた波長変換フィルムの特性と耐候性ならびに,そのフィルムと波長変換しない自然光透過フィルム下におけるハクサイとハツカダイコンの生育に及ぼす影響を調査した。
供試した厚さ60μm と100μm の波長変換フィルムの分光透過特性は,緑色波長域は太陽光を1 とした場合,0.87,0.74と減少したのに対して,赤色波長域は1.06,1.11 と増加した。屋外温室への展張9 か月後において変換特性は維持されていた。また,フィルムの耐候性試験から,少なくとも5 年以上は耐候性が維持されると考えられた。変換フィルム下のハクサイの地上部生体重は,自然光透過フィルムより供試2 品種ともに増加した。ハツカダイコンは変換フィルム100μm で地下部の肥大が有意に促進された。