1990 年 21 巻 1 号 p. 31-36
実用化レベルでの二相式メタン発酵装置の熱収支解析を行い, 保温設計の際に必要な発酵槽の熱的特性値を算出した。その結果, 冬期での酸発酵槽およびメタン発酵槽における見かけの総括伝熱係数は, それぞれ1.41, 2.08kcal/(m2・h・℃) であり, 各発酵槽内壁面における境膜熱伝達率は, それぞれ29.83, 28.75kcal/(m2・h・℃) であった。また全供給熱量に対する発酵装置の熱損失割合は, 冬期の場合メタン発酵槽系が35.6%で最大であり, 夏期は温水管系が34.9%で最大であることがわかった。