1997 年 28 巻 1 号 p. 31-38
インド型米および日本型米における米飯のねばりの特徴を明らかにすることを目的とした。一粒米飯-プローブ界面の剥離特性を調査し, これにより定めた試験条件でインド型米および日本型米の粘着力を測定した。日本型米の粘着力は, インド型米の粘着力に比して高く, 日本型米において品種間差異を認めた。さらに炊飯液の固形物の濃度の増加とともに粘着力が増す傾向から, 固形物の濃度や性質が米飯の粘着力に大きく影響することが分かり, この手法に基づく米飯の粘着特性を指標とした日本型米の特徴の数量化の可能性が示唆された。