農業施設
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寒冷地における農場規模乳牛糞尿用嫌気発酵槽
梅津 一孝高畑 英彦竹内 良曜
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2000 年 31 巻 3 号 p. 179-184

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抄録
搾汁乳牛糞尿スラリーを原料とする有効容積60m3のバッフル型嫌気発酵槽を地下埋設し, 発酵温度約35℃で連続運転を行った。有機物負荷8.1kg/m3/日とした高負荷運転ではガス生成量118.7m3/日, メタン濃度は56.5%であった。その時の平均日外気温は-7.1℃であった。生成ガスは発酵槽の加温に用い, 余剰ガスで発電を行い, 発酵槽の運転に用いた。さらにエンジンからの排熱は回収し発酵槽の加温に用いた。発酵後のスラリーの肥効成分は, 投入スラリーのそれを保持し, 有機体の窒素は, 無機化しアンモニア態に変化した。また, スラリー中の大腸菌群数は発酵により激減し, 非常に低い値となった。
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