2009 年 39 巻 4 号 p. 285-294
食品廃棄物のコンポスト化における適正含水率の検討を行なった。大学の食堂から得られた厨芥は休日を除いてほぼ毎日市販の家庭用厨芥リサイクラ (生ごみ処理機) に投入された。コンポスト化材料の含水率は反応槽内に投入された厨芥の量によって20, 25, 30, 35および40%, w. b. に管理した。その結果, 含水率40%, w. b. におけるコンポスト化は最も高い有機物分解率を示した。しかしながら含水率40%, w. b. を超えた場合は材料が粘性のある塑性状態となり, 機械攪拌によって団塊が形成され易くコンポスト化は困難であったため実用的には35~40%, w. b. に維持する必要がある。また同じ含水率であっても攪拌方式によって材料性状が異なる傾向にあり, 水平シャフト型攪拌は鉛直シャフト型に比べて団塊発生を抑制することが分かった。