日本化粧品技術者会誌
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界面活性剤水溶液による香料の可溶化とその香り立ち
兼井 典子張谷 友義
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2011 年 45 巻 4 号 p. 323-328

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抄録
香料はさまざまな香粧品に配合されており,界面活性剤により可溶化,あるいは乳化状態を形成している場合が多い。このとき,同じ香料を賦香しても基剤により香り立ちが異なることが経験的に知られているが,界面活性剤水溶液からの香り立ちに関しては,あまり研究がなされていない。そこで,われわれは,種々のポリオキシエチレンアルキルエーテル (CmEOn) を用いて,香料を可溶化したCmEOnミセル水溶液からの香り立ちについて検討した。電子嗅覚システムを用いた測定の結果,ポリオキシエチレン鎖長が一定 (EO20) の場合,疎水鎖長 (Cm) が長くなるにしたがい,ミセル水溶液からの香り立ちは,d-limonene,linaloolともに弱くなる傾向がみられた。これは,ミセルの粒子径測定の結果から,Cmが長くなるにしたがい,香料がよりpalisade層に可溶化する傾向が強くなるためと考えられる。
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© 2011 日本化粧品技術者会
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