日本化粧品技術者会誌
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ジメチロールアルカン酸アルキルエステルの防腐作用
宮本 敬子李 金華橋本 悟正木 仁
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2012 年 46 巻 1 号 p. 41-45

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抄録
近年,抗菌作用を有する成分に対する市場ニーズは高く,その開発が望まれている。本研究では,4種類の構造の異なるジメチロールアルカン酸アルキルエステルを合成し,その抗菌力について検討を行った。さらに,これら化合物の水溶液中における表面張力測定を行い,界面活性と抗菌作用とを比較した。その結果,ジメチロールプロピオン酸ヘキシルエステルに高い抗菌作用が認められた。また表面張力測定結果から,抗菌作用の高い成分は水溶液において界面への吸着傾向が高く,界面におけるパッキングが密であることが示唆された。抗菌力試験結果から算出した,抗菌パラメーターと界面活性パラメーターとの間に高い正の相関性が認められ,界面活性パラメーターが抗菌成分のスクリーニングパラメーターになり得る可能性が示唆された。
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© 2012 日本化粧品技術者会
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