抄録
市場ニーズが増しているSPF,PA表示製品中の紫外線吸収剤の定量分析のために紫外線吸収剤を一斉にかつ簡便に測定する手法が必要とされている。紫外線吸収剤の一斉分析法は従来から多数報告されているが,その多くはグラジエント法を用いる方法である。しかし,グラジエント法は,多検体を分析する場合,次の測定を行うために移動相の濃度組成比を初期条件に戻し,安定させる必要があるため時間を要する。今回われわれは,C30カラムを使用して,7種類の紫外線吸収剤のイソクラティック法による簡便で精度の良い一斉分析法を確立した。